時をゆく 旅に終わりは なきにけり
12.19
無機質に 帰りたまいて 笑顔かな
骨となりそれでも笑顔が似合いけり
父送り 皆が笑顔で終りたり
雪冷えや 父は静かに 去りにけり
父よ父 ああ父逝きて 師走なり
いつの日か ハワイの海に 帰りらん
宍喰は わが故郷や 海の香や
あの海に 父は生まれて 帰り雪
雪舞いて 父は静かに 天然に
11.17
季節(とき)廻り 空しか詠えぬ 病室か
2014.11.15
雪待ちの 月も半ばの 冷たさや
老いを知り またも今年も 流れゆく
2014.11.13 今日から第3クールの2回目(最後)の抗がん剤点滴が始まる
外は風 霜月流れし 冬の音
暖かき 病室の窓の 霜月や
2014.11.10月曜日
数日ぶりに自宅に帰る 今回は短時間の
外泊だけだが病院とは違い寒い
霜月の川面冷たき 芦屋川
人が行く 寒さ深まり 白き息
2014.11.8
秋らしき 空が流れし 病窓や
2014・11・7
病室で小さき妻がうとうとと
病室の 妻との少なき 会話かな
妻と見る 病室の小さき テレビあり
悲しみは ヒトを豊かにさせる
悲しみが喜びに変わる時
悲しみがより深くなる時
悲しみが思い出になる時
人をより豊かにさせてくれる
2014年11月5日
今日からまた季節のない生活が始まる。2カ月程度の予定である。
朝焼けの 秋空寒し 冬近し
空高く 次見る空は 雪空か
人生は限りがある事を知った。ならば、楽しもう、過ぎゆく時を、廻り来る時を、いかなる環境においても 廻り来て 過ぎゆく時よ 季節【とき】愉し
2014年
11月26日
病窓の 彼方に朝陽が揺らめきて
11月4日 雪待ちの 秋も終わりや 六甲山
流れゆく 川面冷たき 芦屋川
11月1日
霜月の 川岸行く人 息白き
10月27日 月曜日
もう少し 生きて歩けと 秋の空
10月22日 水曜日
また今日も 一歩一歩の 歩かな
10月21日 火曜日
夏の背が 遠くに見え 秋が行く
10月20日 月曜日
水面にも 秋が流れし 芦屋川
10月15日 水曜日
秋空の 朝日は優しく 光入る
10月14日火曜日
嵐去り 古里の空を 想う秋
10月7日
嵐過ぎ 秋空朝日に輝きて
10月6日
一歩づつ 今年も生きた 神無月
10月1日 早10月
仲秋の なにはともあれ 雲もゆく
9月29日 月曜日
死を見つめ 過ぎ去りし日は 冷たき夏
2014年 9月28日 御嶽山 が昨夜噴火 アジア大会 仁川・韓国 後半戦に
夏のない 秋が過ぎ行く 病室や
2014年 一月
年の瀬に まあそれなりで 良しとして
大吉も 大凶も抱いて 年を越す
年の瀬を 区切りとするなら まあまあか
それなりに心安らか除夜の鐘
大晦日 人生こんなもんだと 微笑みて
行く年や また来年も 面白く
冬空に 肩を竦めて 初詣
若人が 今年も駆けて 箱根路や
初日の出 今年の新春(はる)は 暖かき
仕事始め 期待有 不安もありて 初日かな
それなりに 生きてゆけるさ 初日の出
雨ならば 濡れて行こうか 冬の朝
人逝きて 明日は同じ 朝が来る
不安なら 前に進んで 寒き朝
新芽吹き 次の階段 上る春
いつまでも 上り続けて 春来たる
後わずか 新芽よ息吹け ゆずり葉や
我は行く 全て捨て去り ゆずり葉に
かなしみは 見つめてやれば 微笑むさ
過ぎゆきし 冬の朝日は まだ寒し
風寒し 薄き冬空 飛行雲
朝焼けに 向こうて歩く 冬の朝
陽が昇り 春の唄声 聞こえそう
老うことは 耐える力か 冬が行く
怨むより 笑ろうて赦せば 春近
し季節(とき)廻り 耐えるを知って 老いを知る
2月3日
暖かく 冬の終わりが始まりて
鳥一羽 大空舞いて 冬が行く
季節(とき)移り 去りし人らを いま何処
彼方で 誹謗の声も 楽しきて
一年(ひととせ)の 移りて季節(とき)の 短さや
10日
老い行くは 生を楽しむ ことなりて
ひととせの 生を思いて また一つ
12日
風寒し 日差しは春の 二月かな
チクタクと またひととせを 歩み行く
我産みし 母は去りして 歳ひとつ
14日
春近し 去りゆく冬や おわり雪
春を待つ 名もなき草花 雪ひとつ
17日
雪景色 銀座並木も 楽しげに
雪模様 新たな出会いや 酒の宵
4.21
命行く 死ぬも生きるも 春うらら
死ぬもよし 生きるもまたよし 春が行く
しっかりと 残されし時を 行きぬかん
4月22日
面白く どうせ一度の 命なら
春寒し またひととせが 過ぎにけり
4月24日
暖かな 春の日差しや 夢うつつ
どうせなら 挑んでみるか 春の夢
死に向かい 父を越えてうたえ謡えるか
春や春 空ゆく雲と 行く我や
やつれゆく わが身と子と 春の歌
4月25日
ゴールまで後わずかなりと 笑ろうたり
日煌めき 生の強さを 想う春
4月27日
霞ゆく 春空薄く いい塩梅
ああ六十を 改めて知る 春になり
ゆったりと 風に任せて 季節(とき)を行く
死に向かい 父を超えて 詩えるか
春や春 空行く雲と ともに生き
やつれゆく 我が身と子等の 春の歌
朝日は今日も違う色
今日からは 新たに挑みて 春も行く
若者の力強さや 新芽なり
我もまた 新たな夢に進む春
暖かな風に吹かれし川面かな
春一つ 水草キララ 輝きて
今はただ 思い出よりも 明日楽し
雨上がり 静かに皐月も 始まりて
穏やかに 五月の陽光 水の音
六甲の 水や流れて 芦屋川
煌きて 夏も近ずき 八十八夜
雨上がり 静かに皐月も 始まりて
穏やかに 五月の陽光 水の音
六甲の 水や流れて 芦屋川
六甲の 山より響きし水音かな
下りくる 六甲の山水 清らかに
六甲の山も輝き 皐月かな
死を 見つめてひとり流れし 河瀬かな
陽が上り 明日を信じて 歩みゆく
春ゆきて 河瀬に遊ぶ 皐月かな
下流には下流のカオの魚いて
父老いて我は病となりにけり
寄せる波引きにし波もありにけり
延命と寿命は何が違うたり
時のない時を過ごして時がゆく
哀しみも喜びもあり季節(とき)が行く
あざやかに春の彩り咲き乱れ
蝶もまた遠慮がちにか箱の花
春の日に ああ老兵は 去り行かん
過ぎし日に背を向け明日に歩み行く
春に来て青き山道六甲山
青や青 山並続きて六甲や
流れ来て 子等と遊べや 芦屋川
我ひとり 陽も静かにて 飛行雲
五月晴れ 流るる汗や我が命
いつの日か 青き木立ちと鯉のぼり
思い出に逆らい泳ぎて鯉のぼり
空霞み 限りある命をゆったりと
逝くもいい 生きるもまた良し 皐月空
次ありて 良い頃合いに なりにけり
登り来て高座の滝に青深く
せせらぎの音や響きて木々青し
空高く 生きて明日を語らんや
未だ未だと 命に挑みし 空高く
天然が 少し先でいいと 笑うてる
この命 まだ面白そうな 若葉かな
もう少し生きてみようや 飛行雲
これで良し良い塩梅のおさめどき
若葉燃ゆ 空行く雲よ 謳う春
穏やかに流れて五月水の音
青や青 水草静かに夏を待つ
老いたるを 知りて夏に向かう空
夕暮れの空は霞みて夏近し
天然の彼方で母が笑うてる
遠き日の母と夕日や古里の海
水行きて 注ぎて広し瀬戸の海
山を背に流れや美し芦屋川
六甲の山並み黄昏ゆく時の
水面にて つがう小鳥や 夏近し
ゆきゆきて 命の限り 歩み行く
古里の我が海は蒼く彼方なり
いつかまた古里の海へと帰らんと
古里の海は我と共にあり
私は蒼く蒼く彼方まで続く海辺の小さな町に生まれた。
水面ゆく 若人光て 夏近し
夏や夏 沖行く船や白波や
目の前に 海とは言わぬ海ありて
その町に住む人達には、海は生きる場であった。海は生活があった。海をレジャーにすることは出来なかった。
海ありて 生もありして 死もありし
明日もまた 七難八苦に 挑み行く
この命 やりとりやするが 楽しけれ
選ぶなら 困難なりし道が良し
面白く楽しく病いと 共にあり
子等もまた 潮に遊べし芦屋浜
行く船の潮や白き芦屋浜
2006. 1.1陽は暖かく往く風は冷たくもすべての人の初日の出
ガラスを通した陽だけが暖かな
風の冷たさを知らないあなたに僕のたびが始まる。それは世界の知への挑戦である。
少しだけドアを開けてみないか ドアの向こうに僕は震える、あまりにも激しく、その恐怖に震える。
風の中に生きる、30数億年のときの中でひたすらに生きている人たちがいる果たしてこの挑戦に勝つことが出来るのだろうか、
僕も名もなくもたゆまない生物の駅伝走者でありたい私の能力が世界の知に通用するのだろうか
無限のコース設定がされている順位のない駅伝の襷をつないで世界の知に打ち勝つには私の生まれ持った能力では難しい
50年と言う年月の蓄積を経てその挑戦する権利を得た
1.2箱根路を駆ける行く君と名もなき人の群れ挑戦を始める、それは赤子がチョモランマに登るがごとく
冷たい雨が少しだけ降って雪が降るから歩いてみよう
雪に変わらない寒いお正月 君と僕の足跡が続いている
君は笑って帰ってゆく 明日も雪が降るといい
また、来年会えるだろうと 明日は晴れるかもしれない
行くとき来るとき でもどちらにしろ足跡はなくなってしまう
僕は時の中で立ち止まる 雪がやんだら君も明日は旅立つ 雪の降る夜は長くて短い
人はみんな動きを止めないのに
1.5心熱く頬を切る風の冷たさに
年の初めに人が動き始めた人はすべて死を見つめている
人が僕の目の前を通り過ぎる 生物レベルで見るならば
車がいっぱい走っている どこへ急ぐのだろう死はさしたる出来事ではないのに
僕は寒い風を見ながらアイスコーヒーを飲んでいる 死がもっと簡単だった時代
僕はただ冷たい空だけを見ている 人はもっと豊かな感情を持っていた
今日は雪が舞うのかもしれないなんて
1.6風が運ぶ雪は通り過ぎるだけ
1・8今年の冬は冷たいと風が透き通っている
1.9なぜか少しだけ暖かな冬の成人の日君は成人になったという
無意味な社会がそう認めたという
君たちの瞳が冬の日に輝いていた一日でも君はその社会に生きていくのだから
僕は君の後姿に小さな祝杯を挙げよう
君たちが作る新しい日々に僕は今までどおり、君を信じ続けよう
僕だ楽しみに生きていたい君が生きる道を、たとえそれが社会に反しようと
無意味な社会なのだから、君が正しいと
1月10日少しだけ歩いてみたい冷たい風の街
生命はすべて科学の中で証明される
科学はいつか地球のすべてを証明し新たな生命を創造する
しかし、科学はあくまでも知を追いかけるしかない
知は永遠に進化する
1月15日寒近し 暖かな陽だまり 今日一日の明日の始まりを君たちが知る、それは年齢ではなく、個人により変わる
1月19日冬深く空の向こうに雪模様人はなぜ存在しようとするのかライブドア問題が世を賑わす
人が生物であった時代が終わろうとしている
ならば新しい生命を生む必要はなくなる
1月20日とき(季節)行きて冷たき風に陽の暖かさを知る科学は社会学から離れなければならない
科学は社会学から離れて存在は出来ない
科学は社会学の中でひたすら論理的でなければならない
論理的とは何か
1月27日風冷たく君は何を求め朝に駆ける小さな頬に冷たそうな風が流れ
君は母に手を引かれて
手と足を楽しそうに躍らせながら
冬の朝を歩いていった
1月29日JON来日
ミシガンに舞う雪よ遠き日々よ
行きし時は冷たき風よ明日の時よ
2月11日53歳の誕生日に
夕食を3人で’桂浜’に
恋に別れを告げるのはいくつなのだろうか
2月14日バレンタインデイ君の頬を甘い香りが通り抜けた日小さな恋をいっぱいに咲かせられる一日なのだろう
君は両手に一杯の恋を抱えて
快楽に微笑む君の乳房が揺れていた微笑んでくれた
2月15日温かなあめの一日
恋人たちよ その生きる息吹をぶつけ合い 愛の花を咲かせるもよし
愛の花を散らせるもよし
この街にこのような人が住んでいて
柳川にて
秋行きて 川面に燃ゆる 紅葉かな
古の お堂も る 水面かな
面白く 楽しく生きて 秋が行く
死ぬもよし生きるも亦よし冬の空
うらぶれて 後ろ指にて 歩きたし
人波の 木の葉となりて 漂いく
うらぶれて 夢は荒野を 駆け巡り
我が子らよ 我が背を潰し 駆けて行け
師走に八代から熊本に
八代や彼方に広がる海と空
面白く 楽しく生きて 秋が行く
死ぬもよし生きるも亦よし冬の空
うらぶれて 後ろ指にて 歩きたし
人波の 木の葉となりて 漂いく
この街にこのような人が住んでいる
過ぎし時 いい塩梅か 除夜の鐘
悲しみも幸せもありて 大晦日
何事も ああ晦日や 大晦日
年の瀬に 笑うて明日が 楽しそう
捨てる神 拾う神ありいい塩梅
ゆく年やこれも一つの区切りかな
笑おうて今年も終わろか大晦日
貧しくも 年の終わりは 楽しけれ
少しでも 前に進むか 新しき陽
ゆく年や 何は無くとも 笑顔あり
年の瀬に 古里遠く 去り行きて
それぞれに 故郷彼方に ゆく年や
若き日に 故郷去りて セピア色
ときがただ 解決するよと 年が行く
終わろうや 明日に全てを 始めよう
力抜き 笑えば明日は 新しき年
風寒し 人が行き交う 初日かな
ああ博多 玄海おろしか 風細く
旅立ちの 吐息も白き 博多駅
行く人や 博多の冬の 物語
行く人の 背中に残る 福えびす
宵えびす 真冬の夜空に 星流る
人波の 遠くえびすの 声がする
初詣で 凶のみくじに ほっとして
そこそこに 面白ければと 引くみくじ
社にて 手を合わせる 群れを見て
まだ枯れず 七難八苦をと 初詣
春ごころ穏やかなりて桜かな
春爛漫川面を流れし桜花なり
満開の桜や桜時来たり
2010年12月大晦日
さやさやと 小雪が舞いて 人駆けて
なにやらと またも駆け行し 年が行く
新春の 輝きが楽しみに 除夜の鐘
また何か 好奇心が高ぶる 大晦日
2011年 1月
新春来りて
元旦
また一年 駆け続けるのか 初日の出
生きがいは 明日へ未来へ 初日の出
面白き 日々に変えて 初日の出
少しずつ 進めば必ず 春来たる
2日
空青く風流れて年の始まり
通り来た 道はすべて消えて ただ未来が見えている明日は何かまた違う明日があるのだろうかとただ明日を楽しみに待ち続ける 明日を待つ 過ぎ去りし時は去り 春近し
13日春遠し 去りし日は見えずただ明日
春よこい 冬のさなかに 明日を見つめ
2011年 3月
春雲よ雲よ 私の想いよ 春来たる
春よ来い 幼子の姿は 何処にか
蓮華には 野に咲く姿が 似合うと言う
古里の海蒼く人はただ生きて
風はただ流れて振り向きもせず
春近し六甲の空に 風を見る
春を見た寒の戻りの朝日かな
季節(とき)行きて ただ季節は廻りて 季節(とき)を待つ
お前など 私は知らぬと 風が舞う
逝くもよし在るもまたよし空は春
雪空は流れ たかが一人の人生なんて
春雨に寒の戻りの夜が過ぎ
今朝は春らしい寒さかな
あすは暖かだという春の朝
人逝きて 時間の永久に比ぶれば
時は過ぎ 笑顔残して逝く人よ
円き笑顔の人が逝く春の雪
無理をして笑顔を作る人がいた
春よ来い 山に雪が舞う 今三月
東北地方に大津波
天然のただの営みに人消えて
自然の猛威と人のみ思うのか
生きている天然のなかでただ生きている
悲しみの中に天然の美を想う
あの空は広かったと大震災
天然に悲しみありて春近し
悲しみもまた美しく天然は営みて
海碧く ただ人のみが 狂うなり
人逝きて 海はただ碧く ただ碧く
ゆっくりと空を見ながら生きるがいい
生まれ来てやがて去りゆく天然かな
時ゆきて悲しみありて人また集う
涙より青空が似合う自然かな
死ぬも生きるもまた天然なりて
死ぬもよし生きるもまたよし我も天然
春や春 時は廻りてゆく人よ
悲しみも喜びもあり春が来る
波に消えし 幾多の命 春の雪
去り逝きて 海は今日は静かなり
天然の 向こうに人さりて 我佇む
4月
天然は今日も静かにそこにあり
春や春 人は悲しみが似合う
喜びも悲しみもまた桜かな
過去は消えただ明日だけ 人や人
泣くもよし笑うもまたよし春麗
春風に桜つぼみもゆらゆらと
ゆく春や 去年にみた桜も 同じなり
人のみが変わりて春を 語るなり
悲しみも 今年の桜は美しく
名もなくも ただ桜の下で 詠うなり
涙枯れ 春はどこから来るのだろう
うらぶれて 桜の下で 野垂れ死に
雨桜 一人何を想うのか
しな垂れて 花弁光る 雨桜
2011年12月低き雲 少し暖かな 師走にて
12.1 老いを知り ただ時すぎて 早や師走
12.2 時廻り 新しき年へ 風走る
人生は ただただ過ぎて 冬の空
12.28 冬らしく 年の瀬らしく 寒き朝
行く年や 来る年楽しき 師走かな
風もなく 人影もなく 年がゆく
2012.2月
2.1 時行きて 間もなく還暦 新たな日
生き生きて なるほど人生 面白き
2.11 還暦の新たな歩み春来たり
名もなくも 野に咲く蓮華と ともにあり
我もまた 野に咲き満ちて 蓮華草
名もいらぬ 命もいらぬと 蓮華草
24日 古き人 逝きて新しき命始まる
春近し 逝きし生命や 霞空
生命逝き ただただ時は 刻むなり
去り逝きて 天然の向こうは 空広し
夜が更けて 天然の向こうに 去りし人
妻が母の逝去の報を聞きて延岡を立つ
去り逝きし 笑顔が車窓を 流れゆく
流れゆく 天然の彼方に 去りし人
通夜の席、人が帰路に
しんしんと そこには生と死がありて
深き夜の 通夜の部屋に 子が笑い声
それはただ ただひっそりと 終えたと言う
ただ一人 静かに逝った 冬の夜
25日 花に埋まれて逝く 空は細雨
ただ逝きて 幸せならば それでよし
さよならも 言わずに逝きし 冬の夜
花満ちて 孫の涙は 静かなり
静かな死 子と孫の涙と 別れなり
おつかれと ただ一言の 別れかな
この骨は ただただ生きた 記しなり
それもよし 人生いろいろあればいい
静かなり ただ静かに死して冬の空
骨となり 笑顔がにあう 人がいた
29日雨流れ 今年の如月 過ぎにけり
君逝きて 見知らぬ人が 駆けて行く
孫の背に 去り逝きし祖母の 笑顔あり
2012年3月弥生
我と来て 明日に向かいし 夢なき子
我と来て 歩めや夢の ない子たち
谷底に ともに落ちにし 這い上がれ
2012年4月 卯月
新しき 卯月の始まりまだ寒し
時終えて また新しき夢 春始まる
春の日に ああ面白きかな 人生かな
人去りて また人来たりて 春萌える
春来たり ああ楽しきかな 明日ありて
野に咲きて やはり美し 蓮華草
我もまた 野山に咲きて 名もなくも
肌寒し 霞の空や 春よ来い
まだ寒し 野に見つけたり 蓮華草
まだ桜 三分咲きかな 春嵐
道端に 並ぶ菜の花 陽に笑う花
冷えの 夜に美し 桜かな
春や春 遅き桜も 咲き乱れ
11日春遅し 雨に濡られて 桜かな
春や春 桜や盛りに 春や春
雨に舞う 桜の花も 艶やかに
ただ一人 桜の舞の 春の朝
5月(2011年)
ゆく人も まだ肌寒し 皐月かな
明日もまた 楽しかりしか 空五月
死するまで 空飛ぶ鯉と ともにあり
風青く 色つく街は 五月空
五月風 煌く(きらめく)陽光(ひかり) 青葉かな
悩むより 駆けてみるがいい 夏まじか
生くもよし去るもまたよし夏近し
ああ面白きかな生命 空高く
6月
梅雨空に 雨に降られて 行く子かな
水仙の 花びら見とれし 我が子かな
少しづつ 時は流れて 梅雨の雨
今日もまた 雨がしとしと 夏近し
梅雨空に 駆けてみたいが 傘をさし
7月 夏来たり 流るる汗が 地に落ちて
8月1日 古里よ 夏は今日と 同じなり
4日 子の吐息 夏の朝空 汗流る
老い近し 子と泳ぎし 海遠く
我去りて また夏来りて 陽輝く
5日 友来たり 君と出会えし わが青春
風の街 人生の分帰路 ああシカゴ
ただ風に 吹かれて歩きて 道遠し
回り道 ああ面白きかな 我が歩み
名もなくも 生きて生きて 面白く
6日 また明日も 新しき時は 面白し
あと幾度 君と語れし 時少なし
名もなくも 我が人生に 悔いもなし
夏が来て 熱く語れし友と 夜が行く
7日 何もない 我が人生を 見渡せば
無で生まれ 無で去りたし 我が命
8日 風行きて 陽が輝けり 蝉の声
夏に咲く 陽に輝きて 花一輪
9日 人はただ 何に吹かれて 生きるのか
無理をせず 風に流れて 夏の汗
10日 まだまだと 汗を流して 時を駆け
今年も 輝きは同じ 新しき夏
11日 夏来たり 短き命に 何想う
我もまた 人格破綻 熱き夏
何もなくただ生きていれば楽しけり
なぜもまた そんなに無理する 夏ゆきて
12日 廻り行く 小さくなりし 蝉の声
13日 夏や夏 流れる汗や 行く人や
暑き日に なぜにそんなに 急ぐのか
ゆったりと 生きてみないか 夏が行く
14日 悲しみは 人を豊かに 季節(とき)は過ぎ 海遠し 人は波間に 漂いて
海蒼く 喜び悲しみ ともにあり
夏が行く 廻る季節に 海広し
15日 戦いは はるか遠くに 想うなり
人はなぜ 問いつつ夏が また廻り
16日 人責めず 我のいたらなさに ただ笑みを
なるように なるしかないさ ゆったりと
急ぐもよし 立ち止まるもよし 人生さ
17日 甲子園 ああ夏空や 白球や
夏が行く 六甲おろしは 熱かりし
青春は 離れて思いて 懐かしき
18日 道遠し 流るる汗に 一人旅
名はなくも 我が人生に 悔いはなし
頭下げ ただ笑っていたい 日々なりし
19日 秋近し 陽は輝けど 赤とんぼ
廻り行く 季節を告げる 赤とんぼ
20日 朝が来て 過ぎゆく時に 老いを知る
夏花や 華やかさは 負けていい
残暑にも 夏花静かに 去りゆきて
22日 赤とんぼ 蝉の音去りし
残暑かな 無理もせず ゆっくり生きて 夏が行く 行く季節(とき)や ただ流されて 我が歩み
23日 人の世は 不自由なれど 羽根もなし
過ぎ去りし 時を思いて 夏終わる
じっくりと 急がず生きろ 我が娘
24日 君一人 楽しく生きよ 我が娘
ぱらぱらと涙か汗か夏の雨
大雨の 空は乱れて 夏が行く
25日 子等が行く 夏の終わりの 残り香か
我生きて 残り少なし夏 ひとつ去る
26日 寂しげに 逞しくもあり 夏の花
ひたすらに ただ生きてみようか あす楽し
29日 バタバタと ただバタバタと 夏が行く
真夏夜や ただに女人は 扱い難いし
30日 帰りこぬ 今年の夏も 去りにけり
この子等に 夢を託して 夏が行く
31日 少しだけ 想いを超えて 秋来たり
またひとつ 小さな秋を 見てみたい
9月
秋や秋 風は静かに 薫るなり
1日
雲が行く 雨の香りや 秋の空
風が行き 嵐が去れば 秋来たり
2日
幼子の 明日は誰が 決めしかな
トンビなら 鷹の衣装は 似合わない
明日もまた 笑ってみないか 君らしく
3日
台風は 幼き頃の 想いかな
古里の 思い出遠く 秋の嵐
5日
人は人 我は我なり 夏終わる
6日
秋空に 雲も流れて 人も行く
7日
あと十年 生きてみるかと 友と語る
秋想う 苦き思いで ばかりなり
9日
秋が行く 飲みて語りし 古城かな
躓きて 躓きし人生に 悔いもなし
10日
空高く 陽は輝きて 残暑なり
面白く ただにおかしき 人生か
13日
悔いもなし 秋が来たりて 夏が行く
人逝きて ああ面白き 秋の雲
君逝し ああ面白き 人生かな
14日
父笑う 名もなく貧しく 面白く
人の世を 笑ろうて生きて 時廻る
15日
齢九十 こころは広く 楽しくと
齢九十 食する父の 背は広く
残暑なり 父母との時が 漂いて
16日
老父母の 残り少なき 時見つめ
空高く 面白ろおかしき 生命かな
はかなさも ありて人生 おもしろき
18日
我もただ 父に倣うて 面白く
明日はまた もっと面白う なりそうな
19日
朝夕に 肌涼しきて 初秋かな
20日
秋雨が 流して新し 明日なり
21日
台風の 涙の向こうに 明日あり
22日
嵐去り いつもの朝が 人行きて
人はただ 明日に向かって 生きるなり
23日
朽ちてゆく 母の身体は ただ軽く
老いし母 思い出彼方と なりにけり
時行きて 痩せし母との 彼岸かな
26日
弱わまりし 母の炎を ただ見つめ
秋風に 母と歩きし 古里の浜
思い出は ただカーキ色の 写真にて
27日
過ぎ去りし 時を想うて 秋静か
肌寒し 秋の朝にも 日は昇る
28日
残り火を 燃やし続けて 時が行く
天高く 流れる雲よ 我もまた
人は人 ただに進みて 秋も過ぐ
30日
明日よりは 心を広く 笑顔にて
九月行き 秋も冬に 向こうてる
10月10・1
今日よりは いつも笑顔で 穏やかに
若さゆえ 未熟なれども それも良い
笑顔にて 全てを許し 心広く
中秋の 陽は輝きて 風寒し
10.2
肌寒し 細き風吹く 秋の朝
十年の 時過ぎ去りて 陽が昇る
10.5
その笑顔 何を想うて 火の国か
寂しげに 詩も流れし 秋の風
10月9日
秋の陽に 想いも多し 明日彼方
ただ前に 進み進みて 季節(時)廻る
いつの日か 我も逝きて 忘れられ
我ありて 毀誉褒貶は 人の言
10月10日
空高く ただ一筋の 雲がゆく
言わば言え ただ面白く 秋を行く
10月11日
秋深く 老いて時に 漂いて
枯葉散る 老女は何を 語るなり
10月12日
行き行きて ただ我一人 明日ありし
2013.1
人生は旅 天然に生まれ天然に帰る
天然の流れは滔々と 全ては無、
真実は無、天然は無
我を生みし母は 時の流れの中で 淡々と 無に帰し
我もまた無への旅を続ける
ただただ静かに 旅を続ける
新たなる年が始まる ただ静かなり
僕は故郷を捨てた 君も故郷を捨てた
10年後 2023年 ともに故郷に帰ろう
君は隣町に生まれ 貧しき2つの隣り合った漁村の浜から 同じ海を見て育った
君も僕も故郷を捨てた
あれから50数年の年が過ぎ 思いを全て彼方に
さあ故郷へ帰ろう 全てを捨て去る旅も終りを告げる
六十齢 新しい旅を始めよう
名もいらぬ 財もいらぬ 命もいらぬ
人に見下され 人に後ろ指をさされ 面白おかしい人生を ただ無に向かって歩もう
10年後の君との約束だけを果たすために 無になり無に帰る旅を
2.11 下関にて 還暦を迎える
時よりも早き流れの潮かな
身を切りし 風もまたよし 朝鮮颪
かの昔 平氏も滅し 潮なり
我もまた潮となりし時近し
6.3
様々に 時は流れて 今は初夏
人想う 今何を聞きて 過ごしたり
気付くこと 何かの変化に気付くこと
6.4 去り行きし 彼らも生きて 日も昇る
6.5 人行きて 流るる汗や 夏来る
路上にて 働く人にも 夏来たり
ただ今日を 見つめて働き 汗流る
6.6 新しき 夏を楽しみて 時愉し
去る日まで 歩みて歩み 明日愉し
財なくも 楽しき陽光 汗流る
6.7 人もまた 果実に纏わる 蟻の道
憎しみを 忘れし夏の 朝静か
6.10 から梅雨に 嵐の香りや 朝の風
6.11 古里は 彼方に去りて 想うなり
時去りて 古里はもはや 消えにけり
古里を捨てるために 相当の時間を費やした 故郷を捨てることが出来て それを忘れるのに相当の時間を費やした そして 天然に帰る時を見つめながら そこには古里がある 幼き頃の 海と空は 青く眩しかった 私には帰るべき天然の故郷があることを知った
6.12 信用も信頼も、はたまた資金もなし 知恵と知識は無尽蔵 知識を得る 知恵を出す 苦難は知識を得て、知恵を出す最高の機会
夢見つつ 心は豊かに 貧しくも
6.13 貧しくも 楽しき夏の 朝の汗
何もなし 故に明日に 夢を見て
ただ歩き 夏は輝き 汗流がる
何も持たずに生きること 名誉も金も欲望も 死する日まで夢を見るには 何も持たないこと 金で命は買えもせず 金で健やかさも買えはしない 命も健やかさも 何も持たずば 寄ってくる
6.14 梅雨空は 陽の眩さや 真夏日に
汗流る 今日もただただ 働きて
何よりも 幸せなりと 汗を拭く
6.17 ただ生きて ただただ生きて 死するのみ
宇宙(そら)もまた 生れし時が あると言う
私には何もない 何もない
私が生きている私が生きた証など 宇宙の時の流れに打ち消されああ なぜ私は生まれ来て ああなぜ私は去り行くか
梅雨空よ 今日は静かな 雨音が
7.4空からの 滝に打たれて 豪雨なり
夕立も 今は豪雨と 名が変わり
財もなく 名も信もなく 空が好き
7.5我ありて なぜにしなりと 求め行く
我ありて 故に我あり 我一人
なぜに、存在するのかを求めた旅であったそれは無くすことの多い日々でもあった少しの後悔はある 存在を認めさえすればもっと違った生き方が出来たろうにしかし、なぜ存在するのかを知りたかったなぜ生まれたのかを知りたかった
7.8
夏ゆきて 熱き陽日に なに想う
寝れぬなら かぐろき夜や
熱帯夜 暗闇を 楽しき思いに 夏の宵
7・9
夏来たり 夏は楽しきて さも楽しき
十二月
過ぎし日に 思いめぐらす 晦日かな
新しき 夢を描きて 大晦日
人の世に 何を求めん 年の暮
11月
古き家を去る 新たなる一歩をまた始めよう すべての時を捨て去り またゼロから始める
秋行きて 流るる水面や 陽光や
明日愉し 冬に向かいて 我行かん
12・9 木枯らしに 全てを赦して 前を向く
行くもよし 引くもまたよし 冬の空
12・10 アフリカの 巨人去りしか そこは夏12・11 過ぎ去りし 時は時として 笑うと良い
明日には 過去を赦して 歩き行く
12.13 おちぶれて 夢は草野を 駆けて行く
名もいらぬ ただ面白き 明日なら
何事も 黙して笑え 男なら
その子らの 明日を信じて 年の瀬や
貧しくも 楽しかりけり 師走なり
12・24木枯らしに 永久の氷河か 朝の月12.25 面ろうて やがて消えゆく 人の道
何をまた そんなに急いで 冬の路
12.26年の瀬を一つの区切りとするならば色々あった歳が行く
仕合せ不仕合せ それなりに
いい塩梅で終わりゆく その位がちょうどいい12.28
同じよな 年の終わりか みな去りて
音もなく 笑顔で去
2009 元旦
風無く穏やかに年が明けた朝
なぜか面白そうな気がする年の始まり
人らしく生きてみないか新しき年
騙し憎み競うのが人間らしい
人間をやめた今年の初日の出
2日
あと少し生きればいい年の始まり
5日
もう少しで人間をやめられるうれしさ
私には何もない冬空美しく
6日
もう少ししたら、風になって世界を駆けよう もう少ししたら、風になって貴方を見つめよう 春には暖かさをあなたに運び 夏には涼しさを貴方に運び 秋にはやさしくあなたを包み 冬には美しく貴方を包み 私は風になり、貴方を守る 私は風になる 寒風渡り 冬は君が美しい
11日
まっすぐな道を歪めて歩く あと1ヶ月で 56歳
一日一日と 私が生きた残り香を消すために
少しだけ真実を知るために 私が生きる時は
ただ無 風が命じるままに 楽しすぎる
23日
もう少し生きればいいと春近し
よたよたと後ろ指を差されて歩く冬の道
27日
小さな命が生まれた朝の陽
君たちが生きる時代(とき)を空想する朝
小さな命が冬の陽に少しだけまぶしい
30日
時が過ぎ人生暮れ行きて山近し
31日
ひと月が過ぎ あと二十三ヶ月 正しくなくていい、清く貧しく美しく
2009年2月
1日 暮れ行く命を楽しみて 如月
11日
誕生日 ただ数える指が一つ多くなった冬
見上げた夜空の星がゆらゆらと
19日
言葉なく行くひとひとひとまたひとが
風の音を聞いて名もなく生きるほうがいい
20日
すべて偶然に人は生き季節は巡る
前を見つめる人たちを私は見ている
3月
6日 上海
冬の星 ただそれは存在するのみ
風寒し蠢く命は今日だけを歩む
10日
それほど急がず生きていけばいい
人間らしくと囀る春が来る
16日
世を捨てる方がいやに格好良い
悩み苦しみ人らしく春が来た
4月
うず潮に桜がただ漂っていた
春の海 静か輝き風強く
巡る(季節)とき私の命など いらぬよと
4日
散る桜よりも風に耐える桜が好き
数日の短い時間を耐えた桜が散る
2009年
過ぎ去れば 短き夏もまた 夏の一日
9.3 もうすぐ私も消え去るだけの存在
10.5 秋の風 人はまだ歩き続ける
*中川昭一氏 死去と
秋風に聞く 生きるもよし死ぬもよし
11.11 森重久弥死去
言葉の達人が逝く秋の雨
少し長く行き過ぎたのかもしれない
細雨 秋がゆく天然は私には荷が重い
11.12 空と雲の境目の光になれるならば
11.13 名もなく唯明日だけが見えればいい 11.14 なぜともなし憂鬱な秋の暗い朝
11.15 オバマ大統領来日
風が冬を運ぶ 父まもなく八十八
11.16 月曜長く生き過ぎたよと秋が往く
立ち止まれば紅葉の隙間の陽がまぶしい
11.17
ふらふらと生きて秋も終りに
幼子たちが雨に踊る いくつもの秋
11.18
真理が見えない精密すぎる世界
単純な世界には真実が見ている
11.19空秋の朝焼けは静寂な影を残す
少しは風の心がわかったかもしれない
この程度だと言い聞かせて歩く秋の道
11.23 父、八十八歳に父米寿
背の向こうに冬遠し
我も秋子の輝きに想う夜
時を感じ 時に思う秋時に漂う
老いた母 我の前にてただ 空(くう)を見る
故郷の詩を歌う母は 秋の夜がゆく
同じ舞台に上がった時 母は晩秋
11.27 生命はただ誕生する なぜ生命は誕生するのかそれは石ころと同じ存在価値である ただ偶然にそのような物質が誕生したに過ぎないその物質は、誕生し死を迎える周期性の短い物質の構成体に過ぎない有機構成体の一つであるヒトは偶然に思考する機能を得た思考以外の機能は、偶然に得た天然システムであったが、思考機能は天然システムから離れ、独自の歩みを始めたそれは一人の人間にとっても同じで、誕生は天然システムの機能の一つにすぎないがハイデッガーが言う、突然に、思考を始める。思考は自己を認識する 故に自己を認識するのは人のみなのかもしれない思考はヒト以外の生物にも存在するかもしれない、ただ自己の認識のレベルはヒトにおいて、はるかに大きくなっている思考とは何か・・・・
11.29小さく切り刻まれたすべての存在は、量子論で無に至るそれは空間も時間もすべて無に至る加速度が様々な変化を生じ、時間を生じるならばすべてが幻気に帰するしかし、存在は続き、存在は主張する 季節(とき)流れて 枯葉が舞う道 思考する私
12.11 もう一つ 雲を掴むか 暖かな冬
小さく切り刻まれた私は、唯の原子にしか過ぎない天然はただの原子にしか過ぎない もともと天然は原子のみの世界原子のみの世界とはどのような世界なのか存在のない世界 しかしそれは無ではない
12.18
昇る陽も ゆく人も寒そうな 一日の始まり
土の道が見たくなった冬の一日
12.29
子規のごとく生きたしと 風寒く
また生きてまた生きてまた面白く
また二年生きれそうな年の終りに
12.31
何も変わらず時がゆく年の終わり
区切りをつけたがる人が忙しげに
雲が寒空に流れる年の終わり
おもしろく またおもしろく おもしろく
2010年 元旦
年の始まりは冷たい風がいい
面白きなきことも面白く又新しき年
命などいらぬよと思えば楽しき初日の出
2日
耳聞こえぬ君と生きた幸せ
齢七十幸せを秤にかけぬとも君の笑顔楽し
4日
君は命を捨てたから面白い土佐の南風非常識に非見識にと土佐の話が始まった冬
7日命などいらぬと思えば面白き世
あすは知らぬただ面白く日々
冷たき風 寒くはないか鴉が一羽
8日太陽が違う冬の朝が始まる
12日 広島へ
なぜか穏やかそうな冬のヒロシマの街
13日寒波襲来
世界中が寒波に襲われる
冬の太陽の薄さが好きにな
る寒風の中を走る日と俯く人
19日セミナー・横浜打ち合わせから帰宅 一日一時間 前に少しづつ進めば春が来る急がない方がいろいろな経験ができる寒波緩む
行く人の白き息を見て冬が行く
22日 自己破産決定
たわいもなくただそれだけのこと人生で一番望んだ 人間失格になれた何も求めず、何も影響を与えず、唯そばにいる人が幸せになるそんな暖かな風になりたい
過去を振り返らず、時を恨まず、すべてを楽しく 後ろ指をさされるもいい、のたれしぬのもまた楽しい 行く冬や私の前に道が続く
冷たき風に冬将軍と肩を組んだ
以外と話せる奴だ冬将軍
1月25日 明日
若き人旅立ちて春近し
夢は楽しく見る方がいい君の背がまばゆい初春の陽立ち止まるもいい進むもいい若き時よ
1月29日
静かな雨は暖かい冬の朝
やはり一人で生きてみたいと暖かな朝
2010年 2月 11日
57歳
また2年生きてゆこうと新たな春
過ぎ去りし道は消えて一人旅
暖かな風が似合う2月の一日
15日
風暖かに冬の朝を歩く
冬五輪始りて一粒の涙
16日
人の能力を大事にしながらも、ヒトの気まぐれやヒトの違いに対応できる知恵を出す、春近し人去りて人来たる老いし父まだ越えられぬ詩一遍
19日
雪残れし港町海は春近し
去りゆきし想いは青春で括れる街
21日
残されし日は無限少しずつの冬
少しずつ少しずつ春を待つ
春に向かう氷上に胸張るよりも躓いた君が好きだ 五輪前半が終わる
22日
春が陽の向こうに見えた朝行く人も来る人も春の息吹サヨナラと言わずに去る冬たち
24日
暖かな春に向かって独り言
27日
五輪アイス女子
氷上に躍りし君たちに栄光あれ
君の涙に順位などつけられたくもない
3月1日
女子スケート
リンクに小さな笑顔が似合う冬
朴訥な君たちの方が妖艶に滑る
より早く唯それだけに舞った娘たち
3月3日
五人ばやしが好きだったあの頃
廻る季節が身近だったあの頃
新たな季節感が廻ればいい新しい日々
3月5日恐竜の絶滅 隕石説確定と 天然の 心次第よ わが生命偶然にただ偶然に生きて死す生命は 機会でもなければ神秘でもなく ただ偶然に
3月8日
春に木枯らしがなぜに似合わない
春一番と人が言う想い
3月9日春の雨は冷たくもあり
3月10日
春の嵐の後は静寂
南風を待つ街はなぜか静かに
3月12日
又春が近づく恐々と
3月17日
春は薄く雲が流れる春空を飛ぶ鳥何処へ
3月20日春来たりてまだ寒き朝
春近し草花の息吹朝寒し
面白く可笑しく生きて去るのみか
面白きと思いて人生面白く
3月22日
春分の日
春冷え続きて若芽嫋やかに
陽は春の色まだ寒し朝
夢は野垂れ死にて一瞬にして消えること
3月26日
楽しき事を楽しく生きて春来たり
蕾は謳う空はうす曇り肌寒し
陽は弱く春ちかし
3月29日
花の嵐に過ぎ去りし面影
また時が流れて桜が春風に舞う
まよわずに桜を見続ける春
3月31日
弥生終りてまだ肌寒し春は春
冷たき風に揺れる桜は蕾
春もよし冬もよしと齢重ね
命尽きる日が待ち遠しくもある春
4月 1日
春や春 雨は静かに 行く人よ
咲きて桜散りて桜か風が舞う
4月3日
陽に輝く桜よ いつか共に去りて
暖かき春の日差しに桜かな
艶やかな桜よりも優しきレンゲ草
一面のレンゲに遊びし幼き日
やはりレンゲも我も野にありて
4月5日
天然を眺めると桜が笑う
存在とは何かとただ桜が舞う
4月6日
暖かに春の歌が聞こえだした
四季はめぐりて春はただ春
4月7日
桜が舞いてうす曇りの朝をただ歩く
桜や桜散りて桜かな
4月12日
春雨や少し人生に飽きたかな
春が来て無と存在しかない天然
4月13日光増して春来たるらし風まだ寒し
わが命春に適してまた夏に向かう
4月15日
天然の不思議さよ我等も天然
寒さ厳しき季節(とき)なれど春花鮮やか
我もまた消えて時は時
4月20日
欧州の空はまだ閉鎖されている
自然が相手なら笑って待てばいい
それが春だと人が決めただけ
5月2日
人もアリンコも同じ皐月の空
皐月の風に青葉揺れて空はうす雲
5月3日
穏やかな日差しを浴びる遅き春
春はただ過ぎ去りてまた夏
5月5日
霞の空に人はあわただしく身勝手な
自分を見ない振りをする人々
沖縄基地問題も騒がしくなる
廻る季節よ時とは何か 時は行く
生きて逝きて時は過ぎゆく初夏
7日
皐月の雨はほのかに暖か
く風静かに一人だけの朝はゆっくりと暖か
10日
貧しくあれば高く生きれる季節は夏に向かう
名もなくより高く高く皐月の空
6月4日
新しき日々又始まりて初夏の風
進みて進みて名もなくも野垂れ死
老いて新しき日々を知るが楽し
6月7日暑き朝を歩きて歩きて上り坂
夏近し流る汗に宙遥か
我も生命彼も生命遥か宙
2010年 7月 1日
廻る季節よ蒸し暑き夏に女が歩く
生きて生きて夏は又暑く
7月12日
激しき雨に燃える夏が似合う
何かありそうな明日を待つ夏の日
明日に向かいて激しき雨もよし
8月
また廻り来た盛夏去年は はるか遠し
1日
より困難により不便に知恵を出せ汗とともに 動け動けその命の尽きるまで陽は燃え続ける 毀誉褒貶は人の言一度の命なら
3日
輝く陽よ続けわが命尽きるまで
人また行きて灼熱の陽は注ぐ
4日
見下されてなぜか心地よい夏の夜
夜の通勤バスに一人流れる汗をぬぐう
10日
夏行きて陽は何を語るなり
死は何も語らずただ夏の夜
一人逝き変わらぬ時よ夏の一日
9月1日
人去りてまた来たりて秋始まる
煩わしき世に背を向けて空高き秋
2日 ゆく雲よ季節の移りを語るのか
18日 朝夕は涼感過ぎ寒さを知る
新政権始まる
人は短き日々にただ争いて
目まだ不調
不自由を新たな自由と思いし今朝
10月4日
季節(時)の移ろいは人を惑わせる秋
夏は狂い秋は戸惑い人は移る
少しだけ引いて見れば景色も変わる
10月9日 土曜日 浦安―新宿―横浜
雨に霞む水面に白浪穏やかな秋
赤い靴は遥か昔か肌寒し港
秋行きて我は海の子貧しき古里を想う
10月12日
秋深まりて世に関わらず一人旅
変わり者空ただ高く雲に遊ぶ
時移り人は変わり我は名もなく
10月25日
古き友の笑顔に死を想う秋
また会わん時は流れて空高
し友の白髪に驚きて行きし晩秋
また一日死に近づきて秋が行く
10月28日北風吹きて天然変わらずわれ一人
集いて人は高まりまた狂いて秋が行く
全て無が幸せなのだと風が語る冬近し
10月29日
Aがなぜ数字なのだと問う子の秋が行く
我もまた風に吹かれし落ち葉かな
ゆき行きて野たれて逝きたし冬近し
10月30日 カイロプラスチックも面白い
晩秋来りて何思う人歩みし朝
ただ生きて風に吹かれて紅葉の街
よりどころはと聞かれて明日と答えし晩秋
11月1日 秋深く信号を待つ人の視線はみな同じ
2日 冬見えて老し一日の時は流れ
23日父九〇に風強く秋が行く
父ありて我ありし枯葉かな
24日長引きし風邪と共に冬来りて
少しずつ老いを感じて厳冬かな
27日明日が楽しみと北風に向かう
色々ありて人楽しきて師走近し
2010年
12月 冬来りて
2日 過ぎし日に漂いて少し暖かな師走かな
過ぎし時よりも明日が楽しみな年の瀬
15日 年の瀬の若者去りし日静かなり
新し人 古き人去りて師走
16日 去りし人 若者の歌に外は冬
また会わん去りし君は海を越える
師走にて 2014年が過ぎて行く
名もなくも 面白おかしく 生き抜いて 我が父の 背を越えられず 父が逝く
日の丸に 知らぬ顔の 父がいた 靖国は 決して行かぬと 言う父や
支那の地で 五ヶ年父は 戦いて ハイカラで 軍歌を歌わぬ 父ならば
天皇が 好きな大正の男なり
自分にも 人にも甘く なれと笑みて 幸せは 君が決めると 父が言う
死期近く その人生は 堂々と 許すこと それが全てと 我が父は
死を見つめ 思いのほかに 面白し 手を広げ 我も生きたし 父の背や
師走なり まだまだ父は 生きにけり
死期などと なんとこまかな 事なりて 堂々と 笑うて生きて 去るもよし
ありがとう それが父の口癖で 最後まで 父は私を 導きて
友逝きて 残せし七つの子が 鳴くよ
ここまでも 面白きかな 人生や
それも良し これも良しなり 人生は
2014年12月14日
父逝きて 夜は静かに ハワイアン
よく生きて よく笑ろうた 父去りし
父逝きし 夜に流れし 流れ星
ハワイへと 父を送りて 流れ星
父を乗せ ハワイに飛んだか 流れ星
孫の待つ ハワイに父は かけて 逝く
笑顔にて グッドバイと 父去りし
我が父はオシャレに天然に帰りしや
星に乗り 夜空を父は かけて行き
父が逝きし夜に、流れ星が空をかけた 初めて見る流れ星だった
父はオシャレだった、父はハワイをこよなく愛した
そして逝った時に、孫はホノルルの街を抜けダイヤモンドヘッドを駆けた。
我が父は 笑うて生きて 逝きにけり
父の夢 炎は孫に 受け継がれ
祖父と孫 よく似た二人は ハワイアン
父は齢93歳。今、死に向かいゆっくりと。そんな父と孫の顔を見ながら、いきること、死ぬことの、意義を改めて知る。心爽やかなり、ああ、この父を父として、ありがとう。この子をこの子として、ありがとう。すべての天然に 森羅万象に ありがとう
抗がん剤治療の中で、死期などと、生存率などと、たわいも無いと、父の顔が語る。素晴らしきかな人生
父危篤 人生まんざらでも なかったと
孫遥か 夢を受け継ぎ 彼方へと
さよならは今日一日だけの言葉なり
グッドバイ 父よまた会う その日まで
寒々と 川面にわたるる 冬の風
冬の陽や 水面に輝く大晦日
冷たき水 掴みて新し 年来る
生きて行け なぜに生まれし 命かな
2016年 新しい年がまた始まる
開け空に サラサラきらめく 川面かな
朝焼けや 静かなピンクの空が好き
名はなくも 清く正しく 美しく
貧しくも我が人生に憂いなし、p
貧しくも ああ楽しきかな 我が人生
死後こそが ああオシャレだと 歩き行く
霜月の 師走過ぎれば 新たなり
光り輝いた30年、ひたすらに転び起き上がった30年、そして新たな30年が始まった。マイナスからのスタート、そしてガン、今、最後の30年が面白そう。
果実を求めた日々、そう人生は甘くも無かった。もはや、名もいらぬ、財もいらぬ、はたまた命も惜しく無い。見栄はいらぬ、ただ頭を下げればいい。
最後の30年、満期は迎えられぬとしても、それなりの日々であれば良い。
生きて行くのに最低の財があれば良い。見下され、後ろ指を指されても、さしたる事もあるまいに。
最後の30年が面白そう!
川上に 向こうて泳ぎし 川魚
川魚 私は君の名を知らぬ
病窓に 雷ひかりて夏の夕
生き生きて 雷光生命の 叫びかな
去り逝くに いい塩梅の 齢かな
松明は 新しき君に 引き継ぎて
若人よ 私の背を 踏みて行け
もう少し 私の道も最終章
逝くもよし 生くるもまた良し 凛として
私は命を神に預けた。神の気まぐれのままに、逝くもよし、生くるもまた良し。逝く時は、ただ妻のみに見送られ天然に帰ろう。子にも兄弟にも友にも、すべての人に、彼は天然に帰った、と妻の笑顔で伝えられたい。
人生60年、還暦に、憂いなし
面白き 人生ゆえに 憂いなし
後は神の 御心のままに 生きにけり
まだ来ぬか いい塩梅の 逝きどきは
人生六十年、面白き、時を過ごし
神の御心のままに、今、明日に生きる
夏や夏や 良き塩梅の 時が過ぐ
季節に合わせて詠うなり
時や時 いい塩梅の 逝きどきや
秋模様 死を受け入れし 時が行く
死と生殖は、地球生命体が何億年をかけて獲得した、最高の生命存続のメカニズムである。
財もなく 譽れもいらぬ 我が道か
貧しくも ただ凛として 堂々と
我は生き 命を明日に繋ぐなり
今活躍する戦場ジャーナリストたちが20歳ごろなのだろうか私も海外ボランティアとしてアジアアフリカを駆けていた。あのころは世界全体が穏やかでもあった。戦争や紛争があり、大量殺害やら処刑等々それは同じなのだが、何か気持が違っていたように思う。一言でいえば世知辛くなっている。世界全体がである。
命の軽い世の中は、心が豊かになるようだ。 イスラム国の人質事件!彼の命との引き換えに、多くの人の心は豊かになる!
冬の陽に 煌めく川面や 芦屋川
さらさらと 流れは遠く 空になり
渡り鳥 河辺に一羽 静かなり
山口を訪れる 韓国に似た山々の風景
湯田温泉泊まる
志士たちの 息吹や静かに 萩の国
彼の国で 松陰かく 語りけり
中也の古里の空静かなり
穏やかな時と湯の町湯田温泉
生き生きて 中也は静かに 詠とうたか
我が古里は名もなき小さき 漁村なり
徳島県と高知県の県境に近い、小さな漁村で生まれ、育った。そして、第二の故郷となったのは、芦屋であり、長い時間を過ごした。おそらく私はこの街で死んでゆく。そして無機質となった私を、古里,牟岐の沖にたたずむ出羽島の海とハワイの海に帰して欲しい。
あの海や 生まれし命や逝く命
夢を抱き 故郷の駅は いまは無く
故郷は 遥か彼方に浮かびけり
未だ逝かぬ 未だ未だ逝けぬ 未練なり
日々静か 命のやり取り 楽しみて
堂々と ただ堂々と 日々を行け
元旦の六甲おろしが白き舞
冬六甲 白き嵐や 芦屋川
生き延びて 明日に生きんか 初日の出
元旦は白き世界や水の音